ヨルシカ - ブレーメン Yorushika - Bremen 作詞作曲、編曲(Words and Music): n-buna Vocal:suis
それで、風が吹いていました。髪が頬に当たってくすぐったく思いました。 宮沢賢治のあの詩が浮かんだんです。 図書館に通うようになって覚えた、僕の好きな詩です。風がおもてで呼んでゐる。 いてもたってもいられなくなって、鞄に入れていたメモ帳を開きました。もちろん、詩を書くためです。 それでこの詩の冒頭が生まれました。 また引用だ、と言われますよね。確かにそうです。できあがったものだけ見たら、いつもと変わらないものかもしれない。 でも、これは僕にとって大きな一歩だったんです。 初めてでした。引用をするために言葉を探すんじゃなくて、今の僕の心を表すために、言葉を探して、引用したんです。 本当に、これが初めてだったんです。
俺は泥棒である。 往古来今、多様な泥棒が居るが、俺は奴等とは少し違う。 金を盗む訳では無い。骨董品宝石その他価値ある美術の類にも、とんと興味が無い。 俺は、音を盗む泥棒である。 思想犯というテーマは、ジョージ・オーウェルの小説「1984」からの盗用である。そして盗用であると公言したこの瞬間、盗用はオマージュに姿を変える。盗用とオマージュの境界線は曖昧に在るようで、実は何処にも存在しない。逆もまた然りである。オマージュは全て盗用になり得る危うさを持つ。 この楽曲の詩は尾崎放哉の俳句と、その晩年をオマージュしている。 それは、きっと盗用とも言える。
過程。
俺は泥棒である。 往古来今、多様な泥棒が居るが、俺は奴等とは少し違う。 金を盗む訳では無い。骨董品宝石その他価値ある美術の類にも、とんと興味が無い。 俺は、音を盗む泥棒である。 春をひさぐ、は売春の隠語である。それは、ここでは「商売としての音楽」のメタファーとして機能する。 悲しいことだと思わないか。現実の売春よりもっと馬鹿らしい。俺たちは生活の為にプライドを削り、大衆に寄せてテーマを選び、ポップなメロディを模索する。綺麗に言語化されたわかりやすい作品を作る。音楽という形にアウトプットした自分自身を、こうして君たちに安売りしている。 俺はそれを春ひさぎと呼ぶ。
ヨルシカ - ノーチラス Yorushika - Nautilus マウスコンピューター / DAIV Powered by mouse